あなたは祝福となる 創世記12章1〜12節 中道善次師
時に主はアブラムに言われた、「あなたは国を出て、親族に別れ、父の家を離れ、わたしが示す地に行きなさい。わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大きくしよう。あなたは祝福の基となるであろう。
1 とてもよく造られた
神は天地を一つ一つを造って「神はみて良しとされた」ました。そして、最後の日に人間が造られた、その最後には「はなはだよかった」と書かれています(創世記1:26-31)。ここに人間の祝福の原点があります。人間を祝福するときの褒め言葉として、私たち皆に今も変わらずに「はなはだよかった」と言ってくださるのです。人間は罪のゆえに神様の声を聞けなくなり、最後は自分で自分を傷つけるようになってしまいました。しかし、神の「あなたはすてきだ」との語りかけこそが私たちの聞くべき神の声・祝福の原点なのです。
2 あなたは祝福となる
あなたは祝福の基となる、という言葉は直訳すると、「あなたは祝福になる」、と言うことです。あなたの存在そのものが祝福になるのです。祝福というと、物事が上手くいくことではありません。75歳のアブラハムは神様が言われたから、と移住を決意します。その旅は決してやさしいことではなかったでしょう。少なくとも、数百人の移住。しかも、その地にはすでに城壁に囲まれた町があり、先住民がいたのでした。神はもう一度アブラハムに語られます。私はあなたの子孫にこの地を与えます。でも保証はあるのでしょうか。しかしアブラハムはその「はだかの言葉」を信じて、神に感謝し、祭壇を築いたのでした。祝福は何やってもダメだという言葉の正反対です。どこに行って何をするにしても物事が上手くいかないように思えるような時にも「神さま、あなたが私を祝福してくださったことを感謝します」と出ることです。そしてこのアブラハムの祝福が主イエスを信じる全ての人に与えられるのです(ガラテヤ3:8-9)。あなたを祝福するために、主イエスは十字架で死んでくださったのです。
3 神は失敗しない(ヨハネ9:2-3)
生まれつきの盲人を見たときに、弟子たちは、この人が盲目なのはこの人が罪を犯したのか、両親かと尋ねます。ただ神のみわざがこの人の上にあらわれるためと主イエスはおっしゃっいました。因果応報の考え方に対して、主イエスはノーとおっしゃって、神の御業が表されるとおっしゃるのです。人には失敗はありますが、神には失敗はありません。私たちの生涯には失敗することのない神がおられて、私たちの失敗をも美しく描き直してくださるのです。
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