新しい契約の喜び エレミヤ31章31〜34節
見よ、わたしがイスラエルの家とユダの家とに新しい契約を立てる日が来る。・・・それらの日の後にわたしがイスラエルの家に立てる契約はこれである。すなわちわたしは、わたしの律法を彼らのうちに置き、その心にしるす。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となると主は言われる。(31、33)
エレミヤは涙の預言者でした。涙を流しながら人々の罪を指摘し、神の裁きの時が近いことを語りました。しかし、神はエレミヤに単に滅びだけでなく、回復の約束を与えておられました。神はエレミヤに新しい契約の中に民を置いてくださるというすばらしいお約束をくださったのでした。
1.古い契約
古い契約は神がエジプトで奴隷であった民を救い出してくださったというところから始まりました。神はイスラエルの民に律法を与え、イスラエルとの間に特別な関係を打ち立て、そこにイスラエルを招き入れられたのでした。そして神はイスラエルに律法を与え、その律法を守り、それに生きるようにと命じられたのです。しかし、イスラエルは神の御旨を踏みにじっていったのでした。しかし、この古い契約はそれで終わりではありませんでした。この古い契約は、続く新しい契約を指し示していたのです。
2.新しい契約
新しい約束とは何でしょうか。
@罪のゆるし・・・神はイスラエルの不義をゆるし、もはやその罪を思わない、とおっしゃるのでした。私たちは思い出します。覚えています。けれども、神はもはや思わないほどに徹底的にゆるしてくださるのです。
A心の中に律法が記される・・・私たちには律法を守る力がありません。神様の御旨を知ってもそれを行うことができないのです。しかし、神は私たちの罪を赦すだけでなく、私たちの心をきよめ、神様の御言を私たちの心に刻み込んで、全く新しい歩みができるようにしてくださったのです。
B神を知る・・・この「知る」とは何か勉強して知識を身につける、ということではなく、交わりの中で知るという意味です。神と私たちの間に新しい関係が築かれるのです。単に罪が赦され、心が変えられるというだけでなく、神との新しい関係、親しい交わりの中に生きるものとされるのです。
これが神がイエス・キリストをこの世に遣わして、私たちのためにしてくださったことです。神様は私たちのために救いの道を開き、私たちが自分の修練や努力によってではなく、神様の恵みによって、主イエスを信じる信仰によって救われるという新しい契約の中に私たちをも招いていてくださるのです。
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