主イエスの十字架の上の祈り
ルカ23章32〜48節
そのとき、イエスは言われた、「父よ、彼らをおゆるしください。彼らは何をしているのか、わからずにいるのです」。(34)
主イエスが十字架上で語られた七つの言葉の中でも最初の言葉とされている主イエスの十字架上の祈りを共に味わいたいと思います。
1 父よ
主イエスは神に対して、「父よ」と呼びかけました。主イエスは神の子でした。と同時に、この「父よ」という呼びかけは、神に対する信頼の呼びかけでした。十字架の苦しみの中にあっても、主イエスは神に対する信頼を失うことはなかったのです。
2 彼らを
彼らとは誰のことでしょうか。
@ローマ兵たち
ローマの兵隊たちは、主イエスを十字架にはり付けにしました。この兵士たちも散々主イエスをバカにしました。いばらの冠をかぶらせ、葦の棒をもたせて、王様、ばんざいとあざけり、頭をたたき、つばきをかけました。
A宗教家たち
宗教家たちは、イエスをねたんで死に追いやりました。本当は「ねたみ」から出ていたことです。しかし彼らは自分のねたみという罪を上手にカモフラージュしました。自分たちは熱心だ。そしてイエスは自分を神だと言っているとんでもない男だ。けれどもその心の奥底にあった本心は、主イエスを認めたくない、というものでした。
B群衆
群衆はちゃんと真理を知っていたはずです。しかし、正しいことが何かを知っていても、正しいことを正しいと言い、間違っていることを間違っていると言うことができなくなってしまう。大勢に流されていくのです。
C弟子たち
弟子たちは、イエスさまにどこまでもついていくつもりでした。でも、彼らは主イエスについていくことができませんでした。怖かったのです。
D私たち
主イエスの十字架はまさに、人々の本心が、その罪が暴かれてしまう場所です。そして、それは私たちも同じです。主イエスの祈りは私たちのためでもありました。
3 おゆるしください
主イエスは十字架の上で、自分を十字架につけた人々のために祈られました。主イエスは罪のないお方でした。私たちの罪を負って、主イエスは死んでくださいました。そして主イエスは十字架の上で、私たちのため、ご自身を十字架につけた罪人のためにとりなして祈られたのです。まさに私たちの罪のゆるしはこのお方のとりなしの祈りにかかっていたのです。
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