罪人の中に生まれて下さった主イエス
マタイ1章1〜16節
神は、わたしたちをやみの力から救い出して、その愛する御子の支配下に移して下さった。わたしたちは、この御子によってあがない、すなわち、罪のゆるしを受けているのである。
コロサイ人への手紙1章13〜14節
イエスさまの系図の中にはすばらしい信仰の父も、神さまに従って、すばらしい歩みをした人もいるのですが、そればかりではありません。
1 異邦人たち
ここには三人の異邦人たちの名前があります。皆、女性たちです。タマルはユダの長男の嫁でした。彼女はいろいろな事情の中で、遊女の姿をとってユダに近づき、ユダの子を身ごもったのでした。
ラハブはエリコの町の城壁に住んでいました。彼女は、イスラエルのスパイたちをかくまって、自分の身を守ろうとします。エリコの町で、彼女と、彼女の親戚たちだけが助かりました。しかし、彼女はもともと遊女だった人です。
ルツはモアブ人でした。聖書の中ではモアブ人は、呪われた民として嫌われていました。けれども彼女もイエスさまの系図の中に名前が入っています。
2 罪深い人たち
ダビデは自分の部下ウジヤの妻と寝て、子をはらませます。そして、その罪を隠すために、部下ウジヤを殺してしまったのでした。彼は神が何を喜ばれるかをよく知っていました。けれども、彼は神の御心の真逆を選んでしまいました。
マナセはイスラエルの王の名前の中で最悪の王として記憶されている人物です。マナセ以降、神はイスラエルの滅びの計画を変えられることはありませんでした。
3 罪人の系譜の中に生まれてくださった救い主イエス
本来なら、神様の選びの恵みの中に入っていなかった人たち、神のみこころを知りながら、その道を歩もうとしなかった人たち・・・ある意味、じっと見つめると、人間の系図はとても暗いものです。しかし、もっとじっと見つめると、そこにこそ神様の恵みが注がれているのを見ます。そのような中に主イエスが来てくださったからです。それは罪を受け継ぎ、受け渡すような私たちの歩みをあがなって、もう一度新しい、神の民の系譜を始めていくためです。救いようのない私たちの歩みを救い、新しくしてくださるために、主イエスは来てくださったのです。
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