国籍は天
ピリピ3章1〜21節
しかし、わたしたちの国籍は天にある。そこから、救主、主イエス・キリストのこられるのを、わたしたちは待ち望んでいる。彼は、万物をご自身に従わせうる力の働きによって、わたしたちの卑しいからだを、ご自身の栄光のからだと同じかたちに変えて下さるであろう。(20〜21)
パウロはピリピ教会にも、神さまの恵みではなく、人間の業にすがるような教えが、巧妙に入り込んでしまうことを知っていました。実際、パウロも昔はそのような考え方をしました。
1 主イエスを知ったパウロ
でも彼の生涯を揺るがす大事件が起こりました。彼はイエスさまに出会ったのです。救い主が十字架にかかるなんて絶対あり得ないと思っていたけれど、実はイエスさまは自分のために死んでよみがえって下さったのだということが分かって来た。そして自分はさんざん、イエスさまを呪い、教会を迫害してきたのに、主イエスはそんな自分をも愛して、救ってくださったということを知ったのです。イエスさまを知り、イエスさまとの交わりの中に生きる者とさせられた。
2 価値観の転換
価値観がまるっきりひっくり返ってしまったのです。自分が有名になること、尊敬されること、先生になること、偉くなること、前はそれが自分の喜びであり、目標でした。でも今はそんなのどうでもいいのです。このイエスさまを知ってしまったからです。
3 パウロの涙
だから、パウロは今も、イエスさまを脇において、自分の力で生きていこうとしている人たちのことが悲しくてたまりません。イエスさまの十字架をバカにしながら、イエスさまを信じないで生きている人たちのことが悲しくてたまりません。涙が出て来ます。彼らの最後は滅びだからです。
パウロは人間的には苦労が多かったのです。でもパウロは言います。今、私の国籍は天にある。
4 あなたの国籍は天
あなたの生きる生涯の旅路、あなたのパスポートは天国パスポート、神様の国のパスポートを与えられ、やがて天国に帰ります。この世界で有名になるとか、お金持ちになるとか、大きな家に住むとか、そういった地上のこと、この世のことばかり気にすることはない。パウロは言います。わたしの国は天国だ。だから天国に心を向けて生きる。そうです。そこから、イエスさまが迎えに来てくださる。イエスさまが来られるときには、私たちを栄光の体に変えてくださるのです。
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