あなたの手を握る神
イザヤ41章8〜16節
あなたの神、主なるわたしはあなたの右の手をとってあなたに言う、
「恐れてはならない、わたしはあなたを助ける」。 (13)
主は目には見えませんけれども、今日も私たちの手を握っていて下さいます。そして、主の御手に握られ、支えられているがゆえに私たちは恐れることはないのです。
1 虫にひとしいヤコブ
イスラエルはとても小さい国でした。そのイスラエルは、アブラハムという一人の人から始まりました。彼はメソポタミヤに住んでいましたけれど、神はそのアブラハムをしもべとし、召されたのです。彼は決して完璧な信仰者というわけではなかったでしょう。しかし、神の召しを聞いて、神さまに従ったアブラハムのことを神さまは見捨てなかった。
ヤコブ(イスラエル)はそのアブラハムの孫のひとりです。彼は虫に等しいヤコブと呼ばれます。彼は決して性格がよかったわけではありません。お兄さんを怒らせて家にいられなくなった。彼がしたことを考えると、お兄さんが怒るのも無理はない・・・国としても決して大国というわけではない。
いつも大国に挟まれて、右往左往するような国・・・けれども、主はそのようなヤコブを、イスラエルの民を選ばれたのです。
2 わたしは右手を握る神
神はそのヤコブの前に立っておっしゃいます。「わたしはあなたと共にいる。わたしはあなたの神だ、わたしがあなたを助け、あなたを支える」。確かに困難があります。私たちが恐れに追い込まれるような時があります。そのような時に、主なる神が、わたしがあなたと共にいる。わたしがあなたの神だと語られる。そして、私たちをはるかに越えた神なるお方が、私たちの手を握って下さる。そして、おっしゃるのです。わたしがあなたを助ける。私たちは恐れの中に閉じ込められる時、このお方の「恐れるな」と言われるみ声を聞くのです。
3 あなたを新しい打穀機とする
あなたは虫に等しいイスラエルだ。イスラエルの聖者があなたをあがなう。このあがなうという言葉は、落ちぶれた人のために、その親族が犠牲を払って買い戻すという意味のある言葉です。主が虫けらのようなあなたの親族として立ち上がってくださって、あなたを救い出してくださる。そして、あがなわれたあなたは、鋭い歯のある打?機とされる。敵を撃ち破ることができる。そしてあなたは主によって喜び、主によって誇るようになる。自分を喜んだり、自分を誇るのではない、主を喜び、主を誇る者とされるのです。
|