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サムエル記下 18章1〜18節    2016年8月13日

王はヨアブ、アビシャイおよびイッタイに命じて、「わたしのため、若者アブサロムをおだやかに扱うように」と言った。王がアブサロムの事についてすべての長たちに命じている時、民は皆聞いていた。 (5)

 アブサロムがすべてのイスラエルを率いて自分に迫ってくることを知って、ダビデは自ら戦いに出て行くことを願いますが部下たちによって止められます。しかしダビデは戦いに向かう民たちの前で、三人の軍勢の将、ヨアブ、アビシャイ、イッタイに、自分のためにアブサロムの命は救ってほしいと自分の思いを伝えたのでした。
 戦いは広がって行き、アブサロムと共にいた人々は次々に倒れていきます。森の中での戦いも多くの馬や戦車を持たないこの時のダビデの軍勢に有利に働きました。そして、騾馬に乗っていたアブサロムはかしの木にかかって宙づりになってしまったのでした。そしてヨアブはダビデの命に背いて、アブサロムを投げやりをもって突き殺したのでした。人間的には、また戦いにあたる将軍のセオリーとしてはヨアブの判断は間違っていなかったのかもしれません。しかし、王の心を理解しないヨアブとダビデの間には深い溝ができていったのでした。

サムエル記下 18章19〜33節    2016年8月14日

王はひじょうに悲しみ、門の上のへやに上って泣いた。彼は行きながらこのように言った、「わが子アブサロムよ。わが子、わが子アブサロムよ。ああ、わたしが代って死ねばよかったのに。アブサロム、わが子よ、わが子よ」。(33)

 ある意味、アブサロムに率いられたイスラエル全軍と、ダビデの家来たちとの戦いにおいて、ダビデ軍が勝つということは奇跡に近いことだったかもしれません。ザドクの子アヒマアズは走って行って、主が勝利を与えて下さったことを王に伝えます。けれども、続いてもたらされた第二報によって自分の子アブサロムが死んだことを知ったダビデは非常に悲しみ、大声で泣いたのでした。
 アブサロムはダビデを追い落とした反逆者です。戦いに敗れた反逆者が殺されてしまうのは当然ですし、ダビデも王として、また軍人としてそのことをよく理解していたはずです。しかし、ダビデは同時にアブサロムの父親でした。親としてダビデは「ああ、わたしが代わって死ねばよかった」と泣いたのでした。ゲシュルの地からエルサレムに帰ってきたアブサロムにすぐに「わが子よ」と声をかけられていたら結果は違っていたかも知れないと思います。いろいろな思いを抱えながらダビデは号泣します。罪を犯し神に背を向けていても、どこまでも私たちが命に帰ることを願っておられる神を思います。



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