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サムエル記上 20章1〜23節    2016年6月29日

そしてヨナタンは重ねてダビデに誓わせた。彼を愛したからである。ヨナタンは自分の命のように彼を愛していた。(17)

 身に迫る危険の中で、ダビデはヨナタンに近づき、サウル王の本音の部分を探ろうとします。ダビデが命の危険にさらされているということを訴えても、ヨナタンは最初は耳を疑ったようです。サウルはヨナタンにとってはよい父親でしたし、ヨナタンも父サウルを信頼していたのでしょう。しかし、真剣に語るダビデの言葉にヨナタンもことの重大さを感じるようになっていきます。そしてダビデの求めに従って、サウル王がダビデに対して殺意をもっているかどうかを確認することに同意します。
 ダビデにとっても、人間的にはヨナタンにその大切な働きをゆだねるということはリスクを伴うことだったと思います。しかし、ダビデは主の前に誓いを交わした盟友としてヨナタンを信頼していましたし、またヨナタンも、たとい父がダビデに殺意を抱いていたとしても、自分とダビデの友情は変わらないということを確信していました。二人の間には、主の変わらないいつくしみに土台した愛と信頼があったのです。

サムエル記上 20章24〜42節    2016年6月30日

子供が行ってしまうとダビデは石塚のかたわらをはなれて立ちいで、地にひれ伏して三度敬礼した。そして、ふたりは互に口づけし、互に泣いた。やがてダビデは心が落ち着いた。(41)

 ヨナタンとダビデの願いもむなしく、明らかになったのはサウルはダビデに対する明確な殺意を抱いているということでした。ヨナタンは他の人に知られることのないように、そのことをダビデに伝え、ダビデを安全に逃がしたのでした。
 自分との誓いを果たして、サウル王の殺意を伝えてくれたヨナタンに対して、ダビデは最大限の感謝と敬意を伝えます。サウル王がダビデを恐れるのはある意味当然でしたし、サウル王朝が安泰になるために、ダビデが邪魔者扱いにされるということも仕方のないことだったでしょう。
 そのような中で、どこまでも自分を愛し、自分を思い、真実を尽くしてくれたヨナタンは本当の親友です。それは単に二人が友情で結ばれていたという以上に、二人は二人の間におられる主を見つめていたのです。涙の別れをしたダビデとヨナタンでしたが、二人の心は主によって結ばれていました。



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