詩編49編1~21節

しかし神は私の魂を贖い
陰府の手から取り上げてくださる。(16)

 私たちはこの地上において豊かであるかもしれませんし、また貧しいかもしれません。しかし、そのような目に見える地上の栄華に心を奪われてしまうのはとても空しいことです。聖書は、富が必要ないとは言いませんし、経済的なことは一切気にしないで、無計画に生きてよいのだと教えているのでもありません。ただ、富に振り回されてその増減に一喜一憂したり、神よりも富に信頼して生きるとしたら、それはおかしいと言うのです。
 この地上では富を握る人が、世界を自分の好きに動かしているように見えるかもしれません。また知恵のある人が自分の知力で、世界をほしいままにしていると感じることもあるかもしれません。しかし、私たちの人生は死で終わりますし、死を迎えるときに、私たちは何もその向こうに持って行くことはできません。
 そんな中で、この詩編の作者は「しかし神は」と口を開きます。私の魂を贖い、死の力から救ってくださるお方がおられるというところにこの作者はよりどころを見出すのです。