詩編の中でもとても有名で多くの人に愛されてきた詩編のひとつです。宗教改革者のマルチン・ルターもとても厳しい信仰的な戦いの中で、孤独を感じながら、この詩編にとても励まされました。ルターはこの詩編にメロディーをつけて歌い、また共に歌うことによってこの詩編を一緒に味わい、記憶していったのです。
この詩編の作者は、とても厳しい状況の中に置かれていました。問題がないわけではありませんし、また困難や闘いがないわけでもありません。自分に襲いかかろうとする敵がいて、揺り動かされるような恐ろしい現実があったことでしょう。そのような中では私たちは当然、恐怖におびえ、恐れるはずです。しかし、この作者は「恐れない」と言います。それはそのような苦難の中で、傍らに助けである主を見るからです。「傍らの助け」と訳されているところを他の訳の聖書では「そこにある助け」「いと近き助け」と訳したりします。この作者は、苦しい中で主を見出してそこから力をいただくのです。