詩編31編1~25節

しかし、主よ、私はあなたに信頼します。
私は言いました、「あなたこそわが神」と。(15)

 この詩編の記者は苦悩の中にあります。憂い・悲しみ・嘆きにあって弱り衰え、自分の命の日が長くないことさえ感じています。自分に対して悪を企む人たちがいます。悪を企むこの人たちは、この詩編の記者のことを集中的にそしり、あざけり、追い込もうとしています。そして、この詩編の記者が厳しい状況の中にある時には、親しかった人たちも恐れて逃げてしまいます。
 けれども、そのような中で、この作者は主に「あなた」と呼びかけ、主への信頼を告白します。「あなたこそわが神」と祈り、自分を救い出してくださる主に助けを求めます。そして、主の恵み、救い、その慈しみの奇しき業に感謝するのです。
 6節の「私の霊を御手に委ねます」という言葉は、主イエスの十字架上の言葉として記録されている七つの言葉の最後に置かれ、主イエスが息を引き取られる時に祈られた言葉でもあります。まさに主イエスは苦しみの中で最後まで父なる神への信頼に生きられたのです。