詩編23編1~6節

主は私の羊飼い。私は乏しいことがない。
主は私を緑の野に伏させ、憩いの汀に伴われる。(1~2)

 詩編の中でも最も有名な詩編と言ってもよいでしょう。表題にも「ダビデの詩」とありますが、ダビデ自身も子どもの頃、羊の群れを飼う仕事をしていました。ダビデは後にイスラエルの王になりましたが、若い日に羊飼いとして生きた経験は彼にとってとても大きな宝だったはずです。
 羊を飼うというのは、一見のんびりして、暇そうに見えるかもしれません。しかし、イスラエルでは雨季と乾季がはっきりと分かれており、特に乾季によい水場や牧場を見つけるのは大変なことだったはずです。また加えて、羊を狙う獣や強盗から羊の群を守るという意味ではそれは気の抜けない、体を張った仕事でした。
 けれども、この作者は、それ以上に、「主が私の羊飼い」だと歌います。羊飼いが羊を守り、養うのにまさって、主はいつも私と共にいて、私のことを守り、養ってくださる、この詩編の記者は大牧者である主に心を向けるのです。