この詩編の作者は神の御前に誠実な歩みをしています。主の語られることに耳を傾け、その言葉に従って正しい歩みをしています。そんな作者ですが、彼は敵に取り囲まれていました。彼らは貪欲で高慢です。作者を追い詰め、取り囲んで滅ぼしてしまおうとしています。
そのような中で、この作者は神に語りかけています。作者は危険を感じ、敵に圧倒されそうな中で恐れを覚えているでしょう。しかし、作者は自分の恐れも含めて、そのまま神の御前に持っていきます。信仰の歩みとは、神に信頼し、どんな時にも一切恐れることなく勇敢に歩んでいくということばかりではありません。信仰の歩みの中にはとてもではないけれど、大丈夫と言えない、厳しい中を通らされることもあるのだと思います。ただ、信仰とは、そのような恐れ・不安・弱さの中にあっても主を見上げ、主に向かって声を上げるところにあります。
この作者は主に助けを祈り求める中で、御顔を仰ぎ、主の御姿に満ち足りる平安に導かれて行くのです。