詩編14編1~7節

愚か者は心の中で言う
「神などいない」と。(1)

 シオンとはエルサレムのことです。イスラエルの繁栄が失われ、荒廃の中に置かれている時代の中でこの詩編は語られています。そういう時には人々は容易に、神に対する信仰を失いました。神がおられるならどうしてこういうことが起こるのか。信仰を持っていたとしても、実は神はおられないのではないか・・・と不安になってしまうようなことがあるかもしれません。そもそも「神などいない」と豪語するような人々が栄えているし、神を信じる民を苦しめているのです。
 けれども、この詩編の記者は「神などいない」と言う人は「愚か者」だと断言します。しかし、果たして、神を求める人はどこにいるでしょうか。善を行う人はどこにいるでしょうか。すべての人が神を離れ、腐っている・・・それがまさに人間の現実です。ローマ書ではパウロがこのところを引用して、人間はすべて罪人なのだと語ります。しかし、そんな愚かな者だからこそ、私たちには神の救いが必要なのです。