詩編10編1~18節

あなたは苦しみと悩みを御覧になり
御手によって救おうと顧みてくださる。
不幸な人はあなたに身を委ね
あなたはみなしごの助け手となられた。(14)

 この詩編の作者は苦難の中にいます。悪しき者がいて作者を苦しめるのです。そして、そのような困難の時、作者には神が遠く離れてそこに立っておられるように感じられています。神は自分の苦しみを知りながら駆けよって救ってくださるように思えない。
 そして、悪しき者は高ぶり、「神などいない」と言います。神を信じる自分が苦しみの中にいる中で、悪を企む者たちが栄え、さんざん罪を犯す者たちが「神は忘れている」「神はとがめなどしない」と開き直るのです。
 しかし、この詩編の記者は、もう一度、主に対する信頼へと導かれます。神は、ご覧くださる、耳を傾け、聞いてくださる、顧み、助け、救ってくださる。悪しき者に正しい裁きを行ってくださる。人間的に言ったら不幸な人、弱く支えを失っているようなみなしごをも主は支えてくださる。そして、詩編の作者は、代々とこしえに王として治めてくださる主を見上げるのです。