この詩編には「賛歌。ダビデの詩。ダビデが息子アブシャロムから逃げた時に」という表題が加えられています。実際には詩編の表題は後代につけられたものとされており、ユダヤ人たちの伝承に基づくものとされています。ダビデは晩年、息子アブシャロムにクーデターを起こされ、エルサレムから追い落とされました。この詩編を読んだ人はこの詩編の中にダビデの置かれた厳しい状況を重ねたのかもしれません。この詩編の記者はとても厳しい苦しみの中に置かれています。
しかし、うなだれてしまうような厳しい状況の中で、「主は私の頭(こうべ)を起こす方」とこの詩人は告白します。主を見上げればよいと分かっていても、それができない……そんな時も主は私たちの頭をもたげてくださるのです。
この詩編の記者は厳しい状況の中にあって、身を横たえて眠り、また目を覚まします。毎朝、目を覚ましながら、「主が私を支えておられる」ということをこの作者は経験するのです。