エステル記3章1~15節

しかしモルデカイはひざまずかず、ひれ伏しもしなかった。(2)

 クセルクセス王はアガグ人ハメダタの子ハマンを重用するようになります。アガグ人とはアマレク人の王族の称号です。そしてアマレクとはエサウの子孫であり、イスラエルと長く宿敵であった民であり、イスラエルの南に住んでいた遊牧民だったとされています。ハマンはアマレクの王族であり、出自も高貴だったのかもしれません。そしてペルシアの王の目に止まり、その信用を得たのですから、ある意味、有能な人物でもあったのでしょう。王はハマンの前にひざまずき、ひれ伏すように家臣たちに命じていました。しかし、モルデカイはそのようにしませんでした。王の命令がある意味、ハマンを神のように礼拝することを求めたものだったのだろうとも言います。
 ハマンはすぐにそのことに気づきます。そして、モルデカイがユダヤ人であることを知って、ハマンはなおさら、怒りの火を燃やします。ユダヤ人を皆殺しにする王の法令を出すことを画策し、王を丸め込むようにして、自分の思い通りの法令を王の名で発布したのでした。