歴代誌はバビロン捕囚の帰還後に記され、ダビデ王家に神が託された使命や、またエルサレム神殿の価値などを再認識させるという意図を垣間見ることができます。その意味では、ここでダビデの生涯の中の汚点とも言える出来事が取り上げられるのは、なぜ神殿がエルサレムのあの場所に置かれたのかというその意味を語るために欠かせない物語でもあったからでしょう。
ダビデは自分の軍隊の規模を知りたくなります。そして、将軍ヨアブにイスラエルの人口調査を命じたのでした。ヨアブはダビデの命令をとても奇異に受け止めます。そのことが神の意に即さないものであることはヨアブの目にも明らかだったからです。それは神に頼るのではなく、武器や兵隊の数に頼ることを意味していたからです。
神の裁きが臨む中で、主はダビデにエルサレムのオルナンの麦打ち場に祭壇を築いて、いけにえをささげることを命じられます。そしてそれは後に神殿が築かれた場所だったのです。