サムエル記上4章1~22節

イスラエルの長老たちは言った。「なぜ、主は今日、我々がペリシテ人に打ち負かされるままにされたのか。主の契約の箱をシロから運んで来よう。そうすれば、主は我々のただ中に来られ、敵の手から救ってくださるであろう。」(3)

 イスラエルとペリシテとの間に戦いが起きます。イスラエルは敗れて、四千人が殺されます。大きな敗北を経験したイスラエルの民は、戻って来て考えます。その時、イスラエルの長老たちが言ったのは、自分たちが今日負けたのは主が共にいてくださらなかったからだ。だから神の箱を戦いの前線に持って行こう、ということでした。
 神の箱が戦いの最前線に持って行かれた時、イスラエルの兵士たちは歓喜し、ペリシテの軍勢は震えおののきました。しかし、イスラエルはとんでもない大敗北を喫し、三万人が打ち殺され、神の箱はペリシテに持ち去られたのでした。
 イスラエルの民は、悔い改めとか、主に従う決断をするとか、本質的なことではなく、神の箱がそこにあるかないかというような表面的なことで、問題が解決すると考えたのでしょう。エリの息子たちも死に、エリも死にました。イスラエルの民には、神の前にきちんと出ることが求められていたのです。