エフライムの山地にミカという男がいました。彼は母親から銀千百シェケルを奪っていましたが、母親にそのことを告白し、盗んだ銀を返します。千百シェケルというのはとても大きな金額です。母親は、何と正直な息子だろうというわけで、息子が返した銀の中から二百シェケルをとって偶像を作りました。そしてその偶像は、ミカの家の宮に安置されたのでした。
ミカは、自分の家に作った宮に、自分が作った偶像を安置し、ちょうどその頃、ミカの家に現れたベツレヘム出身のレビ族の若者に頼んで、自分の家の祭司として働いてもらうことにしたのでした。
私たちはこの話を読んで、とても混乱します。天地を創造されたまことの神を礼拝するはずのイスラエルの国の中で公然と偶像が作られ、礼拝され、そのことにレビ人でさえも疑問を感じていない・・・・。この士師記の時代に、イスラエルの人々が自分が正しいと思うことをそれぞれにしていたということに愕然とします。イスラエルには国を正しく導く指導者が必要でした。