士師記8章1~21節

エフライムの兵士はギデオンに対し、「我々に声をかけずにミデヤン人との戦いに行くとは、一体どういうことか」と激しく責めたてた。(1)

 ギデオンはマナセ族であり、またギデオンと一緒に戦ったのはアシェル、ゼブルン、ナフタリの各部族の人々でした。ミデヤンの大軍に対するギデオンの勝利が明白になっていく中で、ギデオンはエフライム族の人々にも助けを求めます。エフライムはモーセの後継者ヨシュアの属していた部族であり、またイスラエル全体の中でもリーダー的な部族の一つでした。そしてエフライムの兵士たちも戦いに参加します。
 ただ、エフライムの兵士たちはギデオンに文句を言います。最初から自分たちに声をかけなかったのはなぜかと言うのです。ギデオンにも言いたいことはたくさんあっただろうと思います。後からいろいろ言うのはやさしいことです。ただギデオンはエフライムの人々を立てて、とても謙虚に語ります。
 そして、ギデオンに率いられたイスラエルの民は、ミデヤンの王、ゼバとツァルムナを打ち破ることができたのでした。