モーセは死に臨んで、イスラエルの民を祝福し、イスラエルの十二部族を祝福します。ただ、ここにはシメオン族への言及はありません。シメオン族は、民数記によれば、出エジプトの段階では五万九千三百人いましたが、カナン入国の段階では二万二千二百人に激減しています。後に、シメオン族はユダ族の中に吸収されてしまったのではないかとも言われます。ただ新約聖書の黙示録の中には、シメオン族に対する言及があります。シメオン族も主の憐れみから漏れてしまうことはなかったのです。
ベニヤミンはイスラエルの十二人の息子たちの末っ子です。ベニヤミン族は士師記の時代に、一度絶え果てる危機を通りますが、そのベニヤミン族の中からイスラエルの初代の王サウルが出、後に初代教会の指導者として大活躍するパウロが出ます。「主に愛される者」・・・それがベニヤミンに与えられた祝福でした。私たちも「主に愛される者」として生きることを許されています。