申命記31章30節~32章44節

主は荒れ野で、獣のほえる不毛の地で彼を見つけ、彼を抱き、いたわり、ご自分の瞳のように守られた。鷲がその巣を揺り動かし、雛の上を舞い、羽を広げて雛を取り、翼に乗せて運ぶように、ただ主だけが彼を導き・・・(10~12)

 モーセはイスラエルの民に歌の言葉を告げます。この歌の中でモーセはまず主がどんなに力があり、すばらしいお方かを告げます。このお方はすぐれて力のあるお方であるだけでなく、イスラエルの民を救い、荒れ野にあって、彼らを導かれたお方です。主はイスラエルを抱き、ご自分の瞳のように守られました。そして鷲がその雛の上に翼をはってその雛を守り、その大きな翼の上に載せて持ち運ぶように持ち運んでくださったのです。主の力強さとその慈しみを思います。
 しかし、イスラエルの民は救われ、豊かになると主を忘れます。そして災いが彼らの身に臨むのです。けれども主はそれでもイスラエルをあわれみ、彼らを忘れることなく、彼らの主としてご自身をあらわされたのでした。荒れ野の四十年の間もこの繰り返しでしたし、約束の地においても同じようなことが繰り返されます。そして、モーセの歌を聞いたイスラエルの民は憐れみ深い主を思い起こしたことでしょう。