申命記31章1~8節

主ご自身があなたに先立って行き、あなたと共におられる。主はあなたを置き去りにすることも、見捨てることもない。恐れてはならない。おののいてはならない。(8)

 モーセは約束の地に入る前に死のうとしていました。神がモーセに死を告げられた時に、モーセの脳裏に浮かんだのは、自分がいなくなったらイスラエルの民は大丈夫だろうかということだったでしょう。正直にモーセの思いを代弁するなら、イスラエルの会衆の中に、モーセのお眼鏡に適い、モーセが安心して民をゆだねることができる人は誰もいなかったのだろうと思います。モーセにとっても会衆にとっても誰が立てられても役不足だったのだろうと思います。そして実際に神に立てられたヨシュア自身がそのように感じていたのではないだろうかと思います。
 しかし、モーセは民の前でヨシュアを立て、民を励まします。そしてヨシュアに対しても主の約束を与え、力づけたのでした。「主があなたと共におられる」・・・それはモーセ自身も与えられた神の約束であり、聖書を貫く神のメッセージなのです。