イスラエルの民はいよいよヨルダン川を渡ろうとしていました。ヨルダン川は、ガリラヤ湖から死海に向かって流れている川です。今では、ヨルダン川の水は灌漑用水として用いられて、川としてもそれほど大きなものではなくなってしまっていますが、昔は季節にもよったでしょうけれど、ずっと川幅も深さもあっただろうと言われます。そして、このヨルダン川の西側が主がイスラエルのために約束しておられた乳と蜜の流れる地でした。
ヨルダン川を渡った日に、イスラエルの民は大きな石を立て、それに漆喰を塗って白くして、その石の上に、すべての律法の言葉をはっきりと書き記すようにと命じられました。それは、主が与えられた約束の地における歩みが、まさに、その石の上に書き記された言葉によって支えられていることを示すものであり、その地に住む人々はその律法の言葉に従って生きるべきであることを世代を超えて知らせるためでもありました。