申命記23章1~9節

しかし、あなたの神、主は、バラムに耳を貸さず、あなたの神、主はあなたのために呪いを祝福に代えられた。あなたの神、主は、あなたを愛されたからである。(6)

 ここには、エドム人やエジプト人を忌み嫌ってはならないと語られています。エドム人はイスラエルの南方に住んでいました。そしてエドム人は決していつもイスラエルの民に対して親切だったわけではなく、かたくなな態度を取ることもあったのですが、それでも、彼らはイスラエルと兄弟の関係にあったからです。エジプト人はイスラエルを奴隷にして苦しめました。しかし、同時に四百年にわたってイスラエルを住まわせ、その間、イスラエルが増え広がっていったことへの感謝の心は忘れるべきではなかったのです。
 それに対して、イスラエルの東側に住んでいたモアブやアンモンは主の会衆に加わることを許されませんでした。バラムを雇ってイスラエルを呪わせようとしたからです。しかし、主はその呪いをも祝福に変えてくださいました。ここで主の民に加えられることがないと言われていたモアブ人ですが、後にその中からルツが導かれてダビデの先祖になっていきます。主の憐れみの大きさを思います。