野で殺された人がいて、誰が殺したか分からない場合の対処、捕虜の女性との結婚のこと、長子の権を守るべきこと、反抗する息子に対する対処など、具体的な問題に対する原則的な対応が記されています。
この章の最後には死刑に関する記述があります。木にかけることによって処刑する場合、その遺体を夜通しそのままにしておいてはいけませんでした。そのことによってその地が汚されるというのです。「木にかけられた者は、神に呪われた者」とモーセは語ります。後に主イエスの十字架は、この聖書の言葉を根拠にして神の呪いとして受け止められます。罪のない主イエスが、罪とその呪いを身に負って十字架で死んでくださったのです。確かにそれは神の呪いであり、主イエスは私たちの身代わりとなって、呪われたものとなってくださいました。しかし同時に、その呪いの十字架が、究極的な神の愛の表されるところとなる・・・そこに神の深い知恵が示されています。