イスラエルの民は年に三度、祭を祝うことになっていました。イスラエルの暦の起点、第一の月はアビブの月です。これは、イスラエルの民がエジプトで奴隷であったところから救い出されたことを記念していて、その月に過越祭を守りました。それはエジプト中の初子が死んだ日、小羊の血を家の入り口の二本の柱とかもいに塗ったイスラエルの家には災いが近づかなかったというところからきています。過越は大麦刈りの始まる時期でもありました。
第二の祭は七週祭です。これは小麦の収穫の始まる時期に当たります。過越祭から五十日ということで、五旬節(ペンテコステ)とも言います。荒れ野を歩んだ民がシナイ山で律法をいただいたことを記念する時でもあります。
第三の祭は仮庵祭です。これは一年の収穫を感謝する時であると共に、荒れ野を歩んだ四十年間を記念する時でした。そのようにして、イスラエルの民は年に三度の祭を通して、主の恵みを記憶したのです。