申命記1章1~8節

向きを変え、出発して、アモリ人の山地、またその近隣のすべての場所、すなわち、アラバ、山地、シェフェラ、ネゲブ、沿岸地方へ、さらにカナン人の地、レバノン、大河ユーフラテスにまで行きなさい。(7)

 申命記は、エジプトから出たイスラエルの民が四〇年の荒野の旅を終えて、神の約束された乳と蜜の流れる地に入って行く前に、モーセが民に語った告別説教です。モーセはヨルダン川の東側で、民に別れを告げ、リーダーシップをヨシュアに委ねて、この地上の歩みを終えようとしていました。そこでモーセはここまでの道を振り返り、主が備えてくださっている新しい歩みのために、民を励ましたのです。
 イスラエルの民が最初エジプトから出た時、彼らはホレブ山のふもとにとどまり、そこで神の声を聞き、律法を与えられ、幕屋の建設の作業にあたりました。エジプトを出てからこの時点で一年がたっていました。しかし、そこはゴールではありません。主は「向きを変え、出発」するようにと民に語られたのでした。主はイスラエルの民のためにすばらしい祝福の地を備えておられて、彼らをそこに導き入れようとしておられたのです。