民数記34章1~29節

「イスラエルの人々に命じてこう言いなさい。あなたがたが入ろうとしているカナンの地、すなわち、相続地として与えられるカナンの地の境界線は、次のとおりである。」(2)

 国の成立要件には、支配と領域だとされています。そこに何らかの支配の形態(王政、民主政・・・など)と、この国には境があって、今自分がその国の領域の中にいるか外にいるかがはっきりしているということです。その境界の内側がその国であり、その領域の中では、その国の支配が及び、人はその国の原理原則の中で生きることになります。
 ただ実際には、この境界はその時代時代で動きました。イスラエルの民が神に対して不従順だったために、他国から攻め込まれることがありましたし、またさらに国境を広げて行った時代もあったのでした。
 私たちは今、日本という国の中に生きています。けれども同時に、私たちは神が治めてくださっている神の国の中に入れられ、生かされています。主イエスが十字架の上で私たちの罪を負って死に、よみがえってくださったことのゆえに、神の民とされ、神の恵みの支配の中に生きる者とされているのです。