レビ記17章1~16節

肉なるものの命、それは血にある。私はあなたがたの命の贖いをするために、祭壇でそれをあなたがたに与えた。血が命に代わって贖うのである。(11)

 血は私たちが生きるためにとても大切です。血は血管の中を流れて、私たちの体の隅々まで細胞が生きるための酸素や栄養を届けます。ですから血を失ってしまったら私たちは生きることができません。肉なるものの命、それは血にある、とここでは語られます。ですから他者の血を流す人はその責任を問われましたし、血を食べることは禁じられていました。それは異教の習慣から民を守るためであり、また、荒野を旅する民を様々な病から守るためでもあったでしょう。
 そして、それに加えて、命を宿す者としての血には、命の贖いをするというとても重要な役割がありました。本来、神に背く者は死ぬべきでした。けれどもその神に裁かれ、死ぬべき人間が死ぬ代わりに、動物の血が流され、罪を犯した人のための贖いがなされたのです。ただ実際には、動物の血は私たちの罪の贖いのためには不十分でした。私たちの贖いのために罪のない御子イエスの血がささげられたのです。