レビ記16章1~34節

この日には、あなたがたを清めるための贖いがなされる。主の前であなたがたの罪はすべて清められる。(30)

 イスラエルでは毎年、ユダヤ暦の七月一日が新年になります。これは現在の私たちの暦(太陽暦)では九~十月で毎年、日にちが変わります。さて、このユダヤ暦の七月十日が大贖罪日になります。祭司アロンはまず、自分のために清めのいけにえとして雄牛をささげ、垂れ幕の内側、至聖所に入って行って、契約の箱のふた(「贖いの座」)にその血を振りかけます。そしてまた民の罪のために雄山羊の血を携えて入って行き、その血を契約の箱のふたに振りかけます。
 アロンはその後、もう一頭の雄山羊を引いてきて、その山羊の頭に両手を置いて、イスラエルの民の罪をその雄山羊に負わせて、荒れ野に放つことになっていました。
 このようにして、一年に一度大祭司だけが至聖所に入っていって自分と民のための罪の贖いをしました。これはイスラエルの民にとってはとても厳粛な時でした。そして後に、主イエスはただ一度、ご自身の血をもって天の至聖所に入っていき、永遠の贖いを全うされたのです。