十三章には規定の病について記されています。これは旧約聖書では「ツァーラート」(ヘブル語)、新約聖書では「レプラ」(ギリシャ語)という言葉が用いられており、一種の皮膚病だったのだろうとされています。聖書協会共同訳ではこれに「規定の病」という訳語を当てはめています。これは宗教的な汚れをもたらす病とされていて、この病の認定や、この病が治った認定は祭司の務めでした。そしてこれが治ることも、癒されたと言わないで、清められたと言いました。
必ずしも感染力は強くなかったようですし、またこの病になってすぐに死ぬという病でもなかったようですが、社会から切り離され、宗教的にも汚れたものとされましたので、とても大きな精神的な痛み、また絶望感をもたらすものであったと考えられます。ただ、私たちの罪はこの規定の病よりももっと汚れ、また深刻なものであったことを忘れないでいたいと思います。