創世記40章1~23節

ヨセフは、主人の屋敷にある監獄に自分と一緒に入れられていたファラオの宮廷の役人に尋ねた。「どうして今日は、そんなに顔色が悪いのですか。」(7)

 ヨセフには何の落ち度もありませんでした。かえって誰よりも誠実に生きていたと言えます。これだけいろいろ起こってくると、誠実に生きることが馬鹿馬鹿しく思えてくるところかもしれません。けれども、ヨセフは牢獄の中でも馬鹿正直と思うほどにどこまでも誠実に歩みます。牢獄長が囚人のヨセフを信頼して、囚人すべてをヨセフにまかせてしまうほどでした。ヨセフがどこまでも主に信頼し、真実に生きたことが、ヨセフが後に王にまでも信頼され、その国の政治に関わっていくためのよい準備となっていったのだと思います。
 ヨセフがいた牢獄に、王の献酌官と料理人が送り込まれました。ヨセフは彼らの世話もするようになります。彼らは同じ日に、違った夢を見ました。ヨセフは彼らの夢を聞き、その夢を解き明かします。自分もとても厳しい状況の中にいながら、ヨセフは人々に配慮し、自分が神と人に託された使命を果たしていったのでした。