母サラが死んだ時、イサクは三十七歳。それから三年。悲しみの中にあったイサクは一向に結婚する気配がありません。しかし同時に、父アブラハムはイサクが自分たちが今住む土地の女性と結婚することはよしとしませんでした。アブラハムは自分の信頼できるしもべを呼んで、アブラハムの親戚の中からイサクのお嫁さんにふさわしい人を捜させます。
しもべはとんでもない大役を任されたと思ったことでしょう。彼は主に祈りつつ、イサクの妻になる人を捜します。それは水を汲みに井戸にやって来るような働き者で、旅人の自分に水を飲ませてくれるだけでなく、自分のらくだにも自分から進んで水を飲ませてくれる女性、ということでした。らくだは一頭80リットルの水を飲むと言われます。一体、井戸から何往復することになるでしょうか。しかし、そこに現れたリベカはまさにそのような、献身的で優しい女性でした。