ヨハネ13章

主であり、師である私があなたがたの足を洗ったのだから、あなたがたも互いに足を洗い合うべきである。私があなたがたにしたとおりに、あなたがたもするようにと、模範を示したのだ。(14~15)

 十三章~十六章は受難週の木曜日の夜、十字架前夜の主イエスと弟子たちのやりとりになります。主イエスと弟子たちとのごくごく内輪で語られたプライベートな対話にヨハネは多くのページを費やしています。主イエスは十字架を直前にしたこのタイミングで、弟子たちにどうしても伝えたいと願っておられた大事なメッセージを伝えられたと思いますし、この数時間のやりとりは、弟子のヨハネに生涯忘れられない大きなインパクトを与えたはずです。
 過越の食事のために集まっていたとき、そこには足を洗う奴隷がいませんでした。弟子たちは顔を見合わせながら、誰かが立ち上がって足を洗ってくれるのを待っていたでしょう。しかし、その夜、立ち上がって弟子たちの足を洗ったのは主イエスでした。そして主イエスは、これは模範だ、あなたがたも互いに足を洗い合いなさいと命じられたのでした。