ルカ18章

ところが、徴税人は遠くに立って、目を天に上げようともせず、胸を打ちながら言った。『神様、罪人の私を憐れんでください。』(13)

 ルカによる福音書には主イエスが祈る場面ですとか、祈りに関するイエスの教えが多く取り上げられています。ルカはまさに教会を支えるのが祈りであることをよく知っていたのでしょう。やもめと裁判官のたとえでは、神が熱心に求める者に必ず答えてくださることを教えた後、神の前に熱心で真実な祈り、神に受け入れられる祈りがどのようなものかをもう一つのたとえ話を用いて教えられました。神殿で、ファリサイ派の人と徴税人がお祈りをしていました。ファリサイ派の人は自分がどんなに優れた人物で、優れた宗教的実践をしているかを列挙したのに対して、徴税人はただ「神様、罪人の私を憐れんでください」と祈ったのでした。神が受け入れられたのは、ファイリサイ派の人ではなく、この徴税人でした。神は、砕かれた悔いた心をもって近づく人を救ってくださいます。私たちも謙虚になってありのままの姿で主に憐れみを求めたいと思います。