マルコ14章

するとすぐ、鶏が二度目に鳴いた。ペトロは、「鶏が二度鳴く前に、あなたは三度私を知らないと言うだろう」と言われたイエスの言葉を思い出して、泣き崩れた。(72)

 イエスさまは十字架につけられる前夜、弟子たちと過越の食事を共にされました。そして、イエスさまはそこでパンを祝福して裂き、また杯を与えて、聖餐式を制定されました。それはイエスさまが十字架の上で裂かれるお体、またそこで流される契約の血を表しています。この日から教会では、主を思い、主を待ち望みつつ聖餐を重ねているのです。
 主イエスはゲッセマネの園で苦しみ悩み、死ぬほどの祈りをされた後、自分を裏切ったイスカリオテの手に自らを委ねられました。その時、弟子たちは皆、イエスさまを見捨てて逃げてしまいます。ペトロは遠くからイエスさまについていって大祭司の中庭に入り込みますが、そこで自分がイエスと一緒にいた、その仲間であることを指摘されたときに、三度にわたってイエスさまを否定したのでした。イエスさまが事前に言っておられたとおりでした。鶏が二度目に鳴いたとき、ペトロは主イエスの言葉を思い起こし、泣き崩れます。しかし、この主イエスの言葉を思い起こすことは彼の回復の第一歩でもありました。