マルコ12章

イエスはお答えになった。「第一の戒めは、これである。『聞け、イスラエルよ。私たちの神である主は、唯一の主である。(29)

 エルサレムに来られたイエスさまのところに宗教家たちが次々とやって来て、質問をします。表面上はイエスさまに教えを請おうとする形はとっているのですが、実際にはイエスさまに様々な罠をしかけて、イエスさまの失言を引き出し、イエスさまを訴えようとか、人々のイエスさまに対する信頼を失墜させようとしたのでしょう。しかし、イエスさまはそういった宗教家たちの罠に陥ることなく、人々が感服するような答えをなさったのでした。
 そんな様子を見たひとりの律法学者がイエスさまに尋ねます。「あらゆる戒めの中で、どれが第一でしょうか。」イエスは「心を尽くし、魂を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛しなさい」を第一の戒めとし、第二の戒めを「隣人を自分のように愛しなさい」とされました。旧約聖書は、まさに救い主である神を愛すること、そして人を愛することに尽きます。神を愛し、人を愛して生きるお互いでありたいと思います。