マルコ7章

そして、すっかり驚いて言った。「この方のなさったことはすべて、すばらしい。耳の聞こえない人を聞こえるようにし、口の利けない人を話せるようにしてくださる。」(37)

 イエスさまの時代の宗教家たちは聖書を規則集のようにとらえ、どのように規則に違反しないかということに全勢力を集中していました。規則ということの中でも、特にきよいものと汚れたものを区別するということにいつも心を向け、外側から、人からどのように見えるかということが彼らの最大の関心事でした。しかし、イエスさまは、心の内側を問われました。ただ心の内側をきよくすることは私たちにはできません。それをすることがおできになるのはイエスさまだけです。
 人々はイエスさまの癒しの奇跡を見て驚嘆しました。「この方のなさったことはすべて、すばらしい」。その通りです。主のなさることは全部すばらしいことです。しかし、イエスさまはこの時点ではまだ人々が気づいていなかったこと、他の誰にもできないこと、罪を赦し、きよめるという驚くべき奇跡を行うために、人となってこの世に来てくださったのです。