マタイ17章

イエスは言われた。「信仰が薄いからだ。よく言っておく。もし、からし種一粒ほどの信仰があるなら、この山に向かって、『ここから、あそこに移れ』と言えば、移るだろう。あなたがたにできないことは何もない。」(20)

 イエスさまは弟子たちの中から三人だけを連れて山に登られます。そこで主イエスの御姿が変わり、顔は太陽のように輝き、衣は光のように白くなります。それはまさに主イエスの本来の御姿でもあっただろうと思います。その場にいた弟子たちは後々までこの日の出来事を忘れることができませんでした。
 しかし、山の下の現実はとても厳しいものでした。残された弟子たちが悪霊に苦しむ子どもをどうすることもできず途方に暮れていました。しかし、主イエスはその子どもを救い、悪霊を追い出してくださいます。弟子たちはなぜ自分たちにはできなかったのかと、イエスさまに問います。イエスさまは「信仰が薄いからだ」と答えられます。そして「からし種一粒ほどの信仰があれば、山も移る」と言われます。からし種はとても小さな種です。それほどの信仰と言うと、これ以上ないような小さな信仰とも言えます。要は信仰の大小はあまり問題ではありません。生きた信仰をイエスさまに向けているかどうかなのです。