ゼカリヤ7章

『万軍の主はこう言われる。真実の裁きを行い
互いに慈しみ、憐れみ合え。寡婦、孤児、寄留者
貧しい者を虐げてはならない。
互いに悪を心にたくらんではならない。』(9~10)

 ダレイオス王の治世の第4年。神殿の完成は第6年ですから、神殿の再建工事が順調に進んでいた頃のことです。一つの問いが投げかけられました。エルサレムが陥落し、神殿が破壊されてから、ずっと民はそのことを覚えて断食し、主の前に嘆き悲しみ、また悔い改めることをしてきましたが、これからもこの習慣を続けた方がよいのだろうか、もう嘆きや悔い改めは必要ないのではないだろうか、という問いです。
 その時、神さまがゼカリヤを通して語られたのは次のようなことでした。「あなたがたは本当に私のために断食したのか」。確かに形としては断食していたのだと思います。しかし、主が求めておられたのは、罪から離れて、主が喜ばれる正しい生き方を始めるということでした。形だけの宗教ではなく、真実な裁きを行い、悪をたくらむのを止め、慈しみや憐れみを弱い立場にある人たちに向けるということでした。