ハガイ1章

万軍の主はこう言われる。あなたがたは自らの歩みに心を留めよ。山に登り、木を切り出して、神殿を建てよ。私はそれを喜び、栄光を現す――主は言われる。(7~8)

 旧約聖書も最後の三書になりました。このハガイ、ゼカリヤ、マラキの各書は、捕囚からの帰還後の預言書になります。主に背き続けた南ユダ王国はバビロンに滅ぼされ、エルサレムの都は廃墟となり、神殿も破壊され、民はバビロンに捕囚になりました。しかし、主はイスラエルを憐れみ、バビロンからペルシアの時代になった時に、捕囚の地から、エルサレムへと帰還させてくださったのでした。民は帰還後、すぐに神殿の再建に取りかかりますが、妨害が入り、神殿の再建工事は十五年にわたって中断されてしまったのでした。そのような時代に、民の指導者ゼルバベルや、大祭司ヨシュアを励まして、神殿の再建工事を再開させたのがハガイやゼカリヤでした。神殿の再建工事は一度中断してしまうと、なかなか再開できないでいました。反対を恐れたのもありますし、また自分の生活の再建もあったからです。しかし、主はハガイを遣わし、何を優先させるべきなのか、彼らに問われたのでした。主は私たちには、今、何を求めておられるでしょうか。