ダニエル9章

あなたが嘆願を始めたとき、御言葉が現れたので、私はそれを伝えるために来た。あなたは愛される者。この言葉を悟り、この幻を理解せよ。(23)

 ダレイオス王の第1年というのは、五章でペルシャツァルが王であったバビロンが倒された直後ということになります。ダニエルはエレミヤが捕囚の期間は七十年と語った主の言葉の記録を読みます。この時点でもうすでにあと三年で七十年が満ちるというそういうタイミングです。ダニエルはとても大きな喜びを感じたはずです。ただこの時、ダニエルはただ喜ぶということはできませんでした。エレミヤ書には、イスラエルの民になぜ滅びが臨んだのかも書かれています。エレミヤは主に祈ります。ここで献げられている祈りはまさに悔い改めの祈りです。ダニエルは自分の罪としてイスラエルの罪を負いながら主の前に祈っています。
 そんなダニエルのところに御使いガブリエルがやって来ます。ダニエルが祈り始めたときに、御言葉が現れたので、それを伝えに来たというのです。ガブリエルが伝えたのは七十週の預言でした。これは象徴的な数字で、神殿再建の命令から、油注がれたメシアの死、そのお方によってもったらされる新しい契約について明かされたものでした。