エレミヤ50章

イスラエルの子らが来る。彼らもユダの子らも共に――主の仰せ。彼らは泣きながらひたすら歩き、彼らの神、主を尋ね求める。彼らは・・・言う。「さあ、行こう。主に連なろう。永遠の契約が忘れられることはない」と。(4~5)

 エレミヤの時代、バビロンは強大な力を誇っていました。そして、その力によって国々を征服し、その支配領域を広げていきました。バビロンの王は、征服した民を移住させて、アイデンティティを失わせ、また、征服した国々の若く優秀な人材をバビロンで育成し、バビロン人として育てて、バビロンのために仕えさせようとしました。そしてそのようなバビロンの戦略の中で、バビロンに飲み込まれ、自分が何者であるかを見失ってしまう人たちも多くいたことだろうと思います。バビロンの支配は盤石のように思われました。しかし、バビロンの偶像は砕かれ、その都が廃墟になる時が近づいていました。
 そして、エレミヤはその日には、永遠の契約にすがり、主を尋ね求めて帰ってくる民があることを語ります。バビロンが滅んでいく中で、主は、イスラエルの民を、わが民と呼んで、回復してくださると、エレミヤは語ります。そして、本当にその通りになったのでした。