エレミヤ46章

だからあなたは恐れるな、わが僕ヤコブよ。おののくな、イスラエルよ。私はあなたを遠くから、あなたの子孫を捕囚の地から救い出す。ヤコブは帰って来て、平穏のうちに安らぎ、脅かす者はいない。(27)

 イスラエルの時代の周辺諸国についてのエレミヤの預言の言葉がここから続きます。預言の年代としては、前後しています。最初に取り上げられるのはエジプトです。ちょうどこの時代、ファラオ・ネコはバビロンと戦うためにユーフラテスの方まで遠征していました。ファラオ・ネコはその途中で戦いを挑んできた南ユダ王国のヨシヤ王を倒してバビロンまで軍を進めていったのですが、エレミヤはそのエジプトの軍隊が敗れること、またやがて今度は、バビロン帝国のネブカドレツァル王がエジプトまで攻めて来て、エジプトを倒すことが語られます。主なる神は決して、イスラエルだけではなく、すべての国々をその御手の中に握っておられるのです。
 しかし、同時に、イスラエルに対しては捕囚の地からの帰還が告げられます。イスラエルは滅ぼし尽くされるのではありません。主はご自身が選ばれた民のために、救いと回復の時を定めておられたのです。