エレミヤ38章

そこで、エレミヤは言った。「いいえ、彼らに引き渡されることはありません。どうか、私が申し上げる主の声に聞き従ってください。そうすれば、あなたは幸せになり、あなたは生き延びます。（20）

　エレミヤは厳しい中にあっても主の言葉を語り続けます。エルサレムは必ずバビロンに占領されること、そして、バビロンに投降する者は命を得るということがエレミヤのメッセージでした。しかし、その当時の高官たちにとっては、エレミヤのメッセージは、民の士気を挫くメッセージとしてしか受け止められませんでした。エレミヤは、水ための中に投げこまれてしまいます。しかし、クシュ人エベド・メレクのとりなしによって、エレミヤは危機一髪救われたのでした。
　ゼデキヤ王は、またエレミヤを呼びます。ゼデキヤのもとには多くの預言者や相談できる知恵者たちがいたことでしょう。しかし、ゼデキヤはエレミヤが真実を語っていることを知っていました。エレミヤはバビロンに降伏するように必死の訴えをします。しかし、ゼデキヤ王は先に投降した人々が自分を殺すのではないかと心配していました。そして最後のところではやはり、エレミヤの語る神の言葉を信じることができなかったのでした。