エレミヤ32章

私は、彼らと永遠の契約を結び、彼らから離れることなく恵みを与える。また私を畏れる心を与え、私から離れることのないようにする。(40)

 ゼデキヤの治世は第十一年に終わります。その意味では、まさに南ユダ王国の最後が近づいていました。エレミヤはこの時、王の宮殿にある監視の庭に拘留されていました。エレミヤは「あなたがたはカルデヤ人(バビロン)と戦っても勝つことはできない、この都はバビロンによって占領される」と語っています。王としてはそのようなことを語り続けられたら士気が下がるというところだったかもしれません。
 しかしエレミヤはただ滅びだけを語っていたわけではありません。エレミヤはおじハナムエルから故郷のアナトトにある畑を買い取ってほしいと頼まれます。けれどもバビロンの軍隊に攻め囲まれる中で土地の売買をするなど愚かの骨頂です。けれどもエレミヤは主に語られてその畑を買い取ります。それはやがて再び、その地が売り買いされるというしるしでした。エレミヤは語って居ることを信じている者らしく生きることを求められたのです。民の中に主を畏れる心が与えられ、神の恵みの中に生きる日が来るのです。