エレミヤ27章

万軍の主は、主の神殿、ユダの王の宮殿、およびエルサレムに残された祭具について、こう言われる。これらはバビロンへ持ち去られ、私が顧みる日までそこにとどめ置かれるが、私はこれらをこの場所に持ち帰らせる (21~22)

 エレミヤは神に語られて、首にくびきをはめて預言をします。それはバビロンのくびきを負うように、バビロンに降参して仕えるようにという勧めでした。もしバビロンに降伏しない国があれば多くの災いが臨み、バビロンによって滅ぼされてしまうと語るのでした。
 ただエレミヤの時代、多くの預言者たちが主の名を用いて偽りを預言し、バビロンの王に仕えることはない、と語っていました。しかし、そのような偽りの預言者は人々が自分たちの罪を悔い改めるのを妨げてしまっていました。
 もちろん、エレミヤは決してただ消極的で、後ろ向きの預言をしていたということではありません。エレミヤは裁きと滅びを告げると共に、主の神殿の祭具が一度はバビロンに持ち去られながらもやがてエルサレムに持ち返られる日が来ると、救いと回復についても語ったのでした。それは荒廃の向こうにある希望でした。