イザヤ59章

これが彼らと結ぶ私の契約である・・・あなたの上にある私の霊、あなたの口に置いた私の言葉は、あなたの口からも、あなたの子孫の口からも、その子孫の子孫の口からも、今より、とこしえに離れることはない。(21)

 「契約」という概念は聖書のとても大切なメッセージの一つです。神と私たちとの間に契約が結ばれ、その契約に基づく関係が築かれるのです。神と人との契約と言うときにはいつでも、イニシアチブをとるのは神の側です。神の側が近づき、その憐れみと恵みによって、私たちを契約の中に招き入れてくださるのです。
 しかし、イスラエルの歴史においては、神と人との契約は何度も壊れてしまいました。人の方が神を捨て、神の愛と真実から離れてしまうのです。けれども、イザヤはそうであるにも関わらず、それでも全く見捨てることはせず、なおも憐れんでくださる主の恵みに目を止めます。主は私たちの上にご自身の霊を置いてくださり、ご自身の言葉を私たちの口に置いてくださいます。私たちが主の言葉を語るようになるということ以上に、まさに主の言葉によって命与えられ、養われ、生きる者へと変えてくださるのです。